診療報酬改定

【診療報酬改定】オンライン診療料の要件が厳しい!緊急時の対応できんの?

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診療報酬改定の通知の中で、ある程度目を通している所です。ある程度見通しは立ってきましたが、中でも要件が厳しいのは「オンライン診療料」です。

病院として、他院との差別化を図るためにもオンライン診療は導入しておきたいところです。一定の条件下で行うのはわかりますが、条件が厳しすぎる。

今回はオンライン診療料について書いてみたいと思います。
 

オンライン診療料とは?

オンライン診療とは、ビデオ通話などを使って、病院ではなく離れた場所から診察を行うものです。

ただ、なんでもかんでもオンライン診療で行なえるわけではなく、たくさんの制限や、算定要件がありますので、細かくみていきましょう。

 

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オンライン診療料の算定要件

まずは、最近出た告示と通知を見ていきましょう。

告示

A003 オンライン診療料(月1回)  70点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、継続的に対面による診察を行っている患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、情報通信機器を用いた診察を行った場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。ただし、連続する3月は算定できない。

注2  区分番号A000に掲げる初診料、区分番号A001に掲げる再診料、区分番号A002に掲げる外来診療料、区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号C001-2に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定する月は、別に算定できない。

通知

(1) オンライン診療料は、対面診療の原則のもとで、対面診療と、リアルタイムでの画像を介したコミュニケーション(ビデオ通話)が可能な情報通信機器を活用した診察(以下
「オンライン診察」という。)を組み合わせた診療計画を作成し、当該計画に基づいて計画的なオンライン診察を行った場合に、患者1人につき月1回に限り算定できる。なお、
当該診療計画に基づかない他の傷病に対する診察は、対面診療で行うことが原則であり、オンライン診療料は算定できない。

(2) オンライン診察は、(1)の計画に基づき、対面診療とオンライン診察を組み合わせた医学管理のもとで実施されるものであり、連続する3月の間に対面診療が1度も行われない
場合は、算定することはできない。
ただし、対面診療とオンライン診察を同月に行った場合は、オンライン診療料は算定できない。

(3) オンライン診療料が算定可能な患者は、区分番号「B000」特定疾患療養管理料、「B001」の「5」小児科療養指導料、「B001」の「6」てんかん指導料、「B0
01」の「7」難病外来指導管理料、「B001」の「27」糖尿病透析予防指導管理料、「B001-2-9」地域包括診療料、「B001-2-10」認知症地域包括診療料、
「B001-3」生活習慣病管理料、「C002」在宅時医学総合管理料又は「I016」精神科在宅患者支援管理料
(以下「オンライン診療料対象管理料等」という。)の算
定対象となる患者で、オンライン診療料対象管理料等を初めて算定した月から6月以上経過し、かつ当該管理料等を初めて算定した月から6月の間、オンライン診察を行う医師と
同一の医師により、毎月対面診療を行っている患者に限る。ただし、オンライン診療料対象管理料等を初めて算定した月から6月以上経過している場合は、直近 12 月以内に6回
以上、同一医師と対面診療を行っていればよい。

(4) 患者の同意を得た上で、対面による診療とオンライン診察を組み合わせた診療計画(対面による診療の間隔は3月以内のものに限る。)を作成する。また、当該計画の中には、
患者の急変時における対応等も記載する。

(5) 当該計画に沿った計画的なオンライン診察を行った際には、当該診察の内容、診察を行った日、診察時間等の要点を診療録に記載すること。

(6) オンライン診察を行う医師は、オンライン診療料対象管理料等を算定する際に診療を行う医師と同一のものに限る。

(7) オンライン診察を行う際には、厚生労働省の定める情報通信機器を用いた診療に係る指針に沿って診療を行う。

(8) オンライン診察は、当該保険医療機関内において行う。

(9) オンライン診療料を算定した同一月に、第2章第1部の各区分(通則は除く。)に規定する医学管理等は算定できない。

(10) オンライン診察時に、投薬の必要性を認めた場合は、区分番号「F100」処方料又は区分番号「F400」処方箋料を別に算定できる。

(11) 当該診察を行う際には、予約に基づく診察による特別の料金の徴収はできない。

(12) 当該診察を行う際の情報通信機器の運用に要する費用については、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として別途徴収できる。

(13) オンライン診療料を算定する場合は、診療報酬明細書の摘要欄に、該当するオンライン診療料対象管理料等の名称及び算定を開始した年月を記載すること。

とにかく長い通知。

箇条書きで簡単にまとめてみます。

  • 対面診療を3か月に1回行なわなければいけない
  • 診療計画の作成、患者の同意が必要
  • オンライン診療料対象管理料を算定して6ヶ月連続同一医師が診察orオンライン診療料対象管理料を初めて算定して6ヶ月経過している場合は過去1年に6回受診していればOK
  • 常に同一の医師でなければならない
  • 厚生労働省の定める情報通信機器を用いた診療に係る指針に沿った診察を行う必要がある
  • 処方箋料、情報通信機器の運用に要する費用は別に請求できる

 

ここまでは、とりあえずクリアできそうな基準。

常に同一の医師が診察しなければいけないという点は、もしかしたら難しい医療機関が出てくるかもしれませんが、ある程度の医療機関はクリア可能か。

また、厚労省の情報通信機器を用いた診療にかかる指針については、現在作成中のようです。

情報通信機器を用いた診療に関するガイドライン作成検討会|厚生労働省

 

院内の運用や、どのような情報通信機器が使用可能なのかは、このガイドライン待ちになります。

3月中には発表されることになっているようです。

 

オンライン診療料の施設基準

オンライン診療料は施設基準の届け出が必要になってきます。実はここの基準が一番のネックになってくるかと。

基準をみていきましょう。

第2の6 オンライン診療料

1 オンライン診療料に関する施設基準

(1) 厚生労働省の定める情報通信機器を用いた診療に係る指針に沿って診療を行う体制を有する保険医療機関であること。

(2) オンライン診療料の算定を行う患者について、緊急時に概ね 30 分以内に当該保険医療機関が対面による診察が可能な体制を有していること。ただし、区分番号「B001」の
「5」小児科療養指導料、区分番号「B001」の「6」てんかん指導料又は区分番号「B001」の「7」難病外来指導管理料の対象となる患者は除く。

(3) 当該保険医療機関において、1月当たりの区分番号「A001」再診料(注9による場合は除く。)、区分番号「A002」外来診療料、区分番号「A003」オンライン診療料、
区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)及び区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の算定回数に占める区分番号「A003」オンライン診療料の算定回数の割
合が1割以下であること。

2 届出に関する事項

オンライン診療料の施設基準に係る届出は、別添7の様式2の5を用いること。

 

施設基準は3つだけ。

ですが、この(2)が一番ハードル高いです。

緊急時に概ね30分以内に当該保険医療機関が対面による診察が可能な体制を有していること。

つまり、オンライン診療をする患者は、30分以内に来院して診察できる距離に居る患者に限定されます。(往診も可)

へき地や離島に対する遠隔診療とは考え方が全く異なり、あくまでも地域の患者を対象としたオンライン診療みたいです。

 

さらに、先日の日本医師会のQ&Aでも夜間の対応について質問がありました。

 

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Q&A

3月5日に発表された、医師会のQ&Aでさらなる追い打ち。これって、対応できる医療機関少なそうですね。

日本医師会の診療報酬改定Q&A

(緊急時の対応)
Q.オンライン診療料に係る施設基準において、「緊急時に概ね30分以内に当該保険医療機関において診察可能な体制を有していること。」とあるのは、当該保険医療機関において、オンライン診察を行う医師と同一の医師による対面診察が可能な体制をいうのか?

A.そのとおり。

 

Q.緊急時の対応については、夜間や休日など対応できない時間帯は、あらかじめ救急病院などを文書等で案内することでも可能か?

A.不可。当該保険医療機関において対応可能な体制を有している必要がある。

 

つまり、オンライン診療を行う場合、

 

夜間や休日でも、オンライン診療を行う医師が、30分以内に診察を行える体制を整えなければならない

ということです。

 

それって現実的に可能なんでしょうか?

夜間であっても、電話連絡することぐらいはできると思いますが、30分以内に診察可能かと言われると難しいです。

在支診とかであれば、24時間オンコールの体制を有していたり、地域の病院と連携していたりするので、それでもOKという解釈が出てほしいですが、今の段階だとどうも難しそうです。。

 

極細の抜け道

ですが、全く算定できないわけではありません。施設基準の中のある一文に目を付けました。

(2) オンライン診療料の算定を行う患者について、緊急時に概ね 30 分以内に当該保険医療機関が対面による診察が可能な体制を有していること。ただし、区分番号「B001」の
「5」小児科療養指導料、区分番号「B001」の「6」てんかん指導料又は区分番号「B001」の「7」難病外来指導管理料の対象となる患者は除く。

そう、てんかん指導料、難病外来指導管理料の対象患者は、緊急時30分以内に診察できる体制は必要ないんです。

 

抜け道と言えば抜け道ですが、診療所の主な患者は生活習慣病患者です。おそらくニーズも多いはずです。

一方、てんかんや難病患者のニーズはどれほどのものなのでしょうか。

最後に

対面診療より点数が低く設定されているのに、かなりハードルが高く、準備もそれなりに大変です。緊急時の対応など、病院の体制で現実的に無理そうな場合は、費用対効果が得られませんので、現段階では着手しない方がいいかもしれません。

緊急時の体制というのが曖昧ですので、もう少し具体的に書いてほしいですね。

医師が院内に常駐する必要があるのか、医師と24時間連絡が取れる体制を取っていて、医師自宅から往診でもいいのか。

現段階ではハードルが高すぎるので、オンライン診療に旨みを感じられないと思っています。Q&Aや疑義解釈を待ってみます。

 

※2018/3/11 追記

オンライン診療の適切な実施に関する指針(案)が出ていました。

要チェックですね。

オンライン診療の適切な実施に関する指針(案)

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